「元気もなく、食欲がありません」(その1)

「元気もなく、食欲がありません」と来院した
1才8ヶ月のコーギーのちゃちゃまるくん。
水も飲みたがらず、吐き戻したり
お腹が、ぐるぐるいうとのこと。

診察台に乗せても歩きもせず、
周りに目を配ることもなく、
ボーとしていて顔つきも悪く、
目に力がなく、不安げな表情をしていた。

腹部を触ると、やや張っていた。
レントゲンを撮ってみると、胃から
腸に至るまで、沢山のガスの貯留が
認められた。
複数回の嘔吐の際、空気を沢山
飲みこんだため、胃腸にガスが貯留した
可能性も考えられた。

口の右側から、よだれが認められたが
飼い主様によると、ふだんからよだれは
多く出るとのことであった。
とは言え、よだれの量が気になり
口腔内の炎症を疑い、ゆっくり口を開け、
口腔内上下左右診れる範囲は
全てチェックしたが、よだれを出させるような
所見は認められなかった。
【とてもしんどそうな表情】
IMG_7507

制吐薬や点滴を行い、翌日も来院してもらった。
点滴などにより少し改善したとのことであったが、
本来の元気さはやはりなく、どうもスッキリしない。
再度細かく身体検査チェックすると、右の下顎の
リンパ節周囲が腫れていた。
左右比べると、明らかに右側が腫大している。

念のため、頭部のレントゲンを撮ってみた。

すると・・・
                     (つづく)

診察初日の時点では、
原因を突き止めることができませんでした。
注意深い身体検査は、大変重要だと改めて
思った次第です。
何しろ相手は言葉を話せないのですから。

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