「食べたい気持ちはあるのですが、
寝てばかりいます。」
と来院された、もうすぐ19歳を
迎える「めぇちゃん。」
聴診器をあてる前に顔をみると
右側の頬部が腫れている。
嫌がるため、口の中をしっかりと
診せてくれないが、歯科疾患含め
口腔内の原因によるものと
推測された。
この仔は高齢であり、腎機能障害や
甲状腺疾患もあるので、全身麻酔に対する
リスクをしっかり飼い主様に説明させていただいた。
食べたい気持ちはあるのに食べられず
このまま弱っていくのは、かわいそう
とのことで、リスクを承知のうえ
オペをすることとなった。
全身麻酔のもと、腫れていた口腔内をみると
上顎の臼歯より、血様膿が認められた。
頬の腫れは、この歯が原因と思われた。
早速抜歯に取りかかる。
排膿は認められるものの、動揺はほぼなく
歯根部はしっかりとしていた。
エレベーター鉗子を用い、慎重に少しずつ
すすめ、抜歯をすることができた。
歯根部の化膿により、より大きな
抜歯痕となった。
残った歯の歯石除去も行い、
無事手術を終了した。
術後、頬の腫れも改善し経過は順調で、
食餌もとれるようになりました。
この調子で、19歳を迎えてもらいたいものです。
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