蒸し暑い陽気の影響もあるのか
ここのところ、立て続けに
「子宮蓄膿症」の仔が来院された。
1頭目は2週間前から食欲低下、飲水量の
増加、元気消失などの症状が認められた
5歳の柴犬さん。
陰部からのおりものは、認められかったが
血液検査で白血球数がなんと10万を越えており
腹部エコーでは、腫大した子宮と思われる所見も
認められた。
臨床症状、身体検査、検査所見等より
子宮蓄膿症の可能性がかなり高いと思われた。
(閉鎖型)
飼い主様と相談し、オペをすることとなった。
開腹してみてみると、太いソーセージ状に
腫脹した子宮を認め、摘出した。
もう1頭は、朝は元気にお散歩にも行き
いつも通りだったが、昼から急にうずくまり
吐き気と下痢が始まり、陰部から緑黄色の
おりものが出ていると来院された。
白血球は1万と高値ではなかったが、
検査所見より膵炎も併発していると思われた。
エコーでは著しく腫脹した子宮は
認められなかった。
おりもの検査したところ、膿の所見であった
ことから子宮蓄膿症と思われたが
膵炎の治療をまず優先した方が、
術後の経過が良いと判断し、
最初の3日間は膵炎をメインで治療を行い
少し落ち着いてからオペを行うこととした。
治療3日で嘔吐や下痢の消化器症状が落ち着き
4日目にオペを行った。
開腹してみると、おりものが外に出てくる
タイプ(開放型)だったので、子宮は
ボコボコした状態であったが、あまり
腫脹しておらず、正常子宮より
やや長いように感じられた。
また卵巣には嚢腫が認められた。
今回、子宮蓄膿症の閉鎖型と開放型の仔が来院されたので
記事にしました。開放型でもオペしてみると
子宮の腫大が顕著なケースもあったり、閉鎖型であっても
著しい腫脹が認められなかったり様々かと思います。
繁殖をお考えでなければ、早い時期に避妊手術されることを
お勧めいたします。
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