犬の外耳炎の原因と症状、適切な治療法と予防策について獣医師が解説|世田谷区松原の松原ペットクリニック

犬の外耳炎の原因と症状、適切な治療法と予防策について獣医師が解説|世田谷区松原の松原ペットクリニック

世田谷区松原、梅丘、代田、赤堤、下高井戸、高井戸、永福町にお住まいの皆様、こんにちは。
世田谷区松原にある松原ペットクリニックの院長岩富です。

今回は犬の外耳炎の原因と症状、適切な治療法と予防策について解説いたします。

1. 犬の外耳炎の一般的な原因

犬の外耳炎は、多くの飼い主が直面する一般的な耳の疾患です。
外耳炎の原因は多岐にわたりますが、主なものを以下に挙げます。

  • 細菌や真菌: 耳の中に細菌や真菌が繁殖すると、皮膚は(細菌や真因)感染を引き起こし、外耳炎になります。特にたれ耳で湿った状態が続くと、これらの微生物が繁殖しやすくなります。
  • アレルギー: 食物アレルギーや環境アレルギーも外耳炎の原因になります。アレルギー反応により耳の中が炎症を起こしやすくなります。
  • 寄生虫: 耳ダニなどの寄生虫が耳の中に侵入すると、外耳炎を引き起こします。耳ダニはとても強いかゆみと炎症を伴います。
  • 耳の構造: 耳が垂れている犬種や長毛種は、耳の通気が悪く、湿気がこもりやすいので、外耳炎になりやすいです。
  • 外部要因: 水泳やシャンプーの際に、耳の中に水が入ることも外耳炎の原因になります。

2. 外耳炎の症状と注意すべきサイン

外耳炎の初期症状を見逃さないことが大切です。
以下のようなサインに注意しましょう。
初期症状が見られたら、獣医師にご相談ください。

  • 耳を頻繁にかく: 犬が耳をしきりに痒がったり、頭を振ったり傾けたりする場合は、外耳炎の可能性があります。
  • 耳の赤みや腫れ: 耳介や外耳道が赤く腫れている場合、炎症が進行しているかもしれません。
  • 耳垢の増加: 耳垢が増えたり、色や臭いが変わったりする場合は、感染のサインです。
  • 悪臭: 耳から悪臭がする場合、細菌や真菌の感染が考えられます。
  • 耳の触れられるのを嫌がる: 耳に触れられることを嫌がる場合、痛みや不快感がある可能性があります。

3. 犬の外耳炎の診断方法

外耳炎の診断は、獣医師による詳細な検査で行われます。
一般的な診断方法は以下の通りです。

  • 視診と触診: 獣医師が耳の外観と内部を視診し、触診して異常を確認します。
  • 耳鏡検査: 耳鏡を使って耳の奥を詳しく観察します。これにより、炎症の程度や耳垢の状態を確認できます。
  • 細菌培養検査: 耳垢を採取し、細菌や真菌の培養検査を行うことで、感染の原因となる微生物を特定します。
  • アレルギーテスト: アレルギーが疑われる場合は、血液検査や皮膚テストを行ってアレルゲンを特定します。

4. 外耳炎の治療法

外耳炎の治療は、原因に応じて適切に行う必要があります。
主な治療法は以下の通りです。

  • 耳の洗浄: 耳の中を洗浄して耳垢や汚れを取り除きます。これにより、薬の効果を高めることができます。
  • 抗生物質: 細菌感染が原因の場合、抗生物質の投与が必要です。注射薬や点耳薬、内服薬が用いられます。
  • 抗真菌薬: 真菌感染が原因の場合、抗真菌薬の投与が行われます。点耳薬や内服薬が用いられます。
  • ステロイド: 炎症やかゆみを抑えるために、ステロイドの点耳薬や内服薬が使用されます。
  • アレルギー治療: アレルギーが原因の場合、アレルゲンを除去することが重要です。アレルギー対応の食事や環境管理が必要です。

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5. 獣医師に相談すべきタイミング

以下のような場合には、早急に獣医師に相談することが重要です。

  • 耳のかゆみや痛みが続く場合
  • 耳垢の増加や悪臭がする場合
  • 耳の中が赤く腫れている場合
  • 犬が耳に触れられるのを嫌がる場合
  • 治療を開始しても症状が改善しない場合

早めに対処することで、重篤な症状を防ぐことができます。


6. 家庭でできる予防策

外耳炎を予防するために、家庭でできる以下の対策を実践しましょう。

  • 定期的な耳のチェックと掃除: 耳の中を定期的にチェックし、適切な方法で掃除します。綿棒ではなく、専用の耳掃除液を使用しましょう。
  • 耳を乾燥させる: 水泳やシャンプー後には、耳をしっかりと乾燥させます。耳の中に水が残らないように注意しましょう。
  • アレルゲンの管理: アレルギーが原因の場合は、アレルゲンとなる物質を避けるようにしましょう。食事や環境を見直すことが重要です。
  • 定期的な健康チェック: 獣医師による定期検診を受け、早期発見・早期治療を心がけましょう。

7. よくある質問(FAQ)

Q1: 犬が外耳炎になりやすい犬種はありますか?
A1: 耳が垂れている犬種や長毛種は、耳の通気が悪く、湿気がこもりやすいため、外耳炎になりやすいです。例として、コッカースパニエルやプードルが挙げられます。

Q2: 犬の耳を掃除する頻度はどのくらいが良いですか?
A2: 一般的には週に1回程度の掃除が適切ですが、耳垢が多い場合や外耳炎の予防が必要な場合は、獣医師の指示に従ってください。

Q3: 外耳炎の治療にかかる期間はどのくらいですか?
A3: 外耳炎の治療期間は、原因や症状の重さによりますが、一般的には2週間から1ヶ月程度かかることがあります。継続的な治療が重要です。

Q4: 犬の耳から悪臭がする場合、すぐに病院に行くべきですか?
A4: はい、耳から悪臭がする場合は、感染のサインであることが多いため、早めに獣医師に相談してください。

Q5: 外耳炎を繰り返す場合、どうすれば良いですか?
A5: 繰り返す外耳炎は、根本的な原因を特定し、適切な治療と予防策を講じることが重要です。獣医師と相談して長期的な管理計画を立てましょう。


終わりに

外耳炎は早期発見・早期治療が大切です。
ご家庭で耳の臭いが気になるケースや耳を気にする症状が見られた場合は、早めに獣医師に相談することをお勧めします。
愛犬が快適に過ごせるよう、日常のケアを大切にしましょう。

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